剣道の試合で勝つためには相手から一本を取らなくてはなりません。
しかし、「技が当たっているのに一本にならない!」という経験をする人は多いのではないでしょうか。
確かに試合を見ていて「技が当たっているのにどうして一本にならないの?」と思うことはよくありますね。
剣道はただ相手を打てばいいという訳じゃなくて、一本と認められるための条件があるんだよ!
技が当たっているのに一本にならないという悩みを解決するためには、一本と認められるための条件を知ることが重要です。
ということで、今回は剣道の一本の条件についてご紹介していきます。
この記事はこんな方におすすめ
・初めて剣道部の顧問になった
・剣道の試合で一本が取れないという悩みを持つ中学生・高校生
剣道の一本の基準
剣道の一本の基準は、全日本剣道連盟「剣道試合・審判規則、細則」で次のように定められています。
有効打突は、充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする。
引用元:全日本剣道連盟|剣道試合・審判規則細則」
ちょっと言葉が難しくて初心者だとなかなか理解できないんですよね。
確かに、「気勢」とか「残心」ってあまり耳にしない言葉だから分かりにくいよね。
もう少しだけ分かりやすく、一本となるポイントを説明すると次のようになります。
- 充実した気勢=大きな声を発声する(ヤー!メーン!など)
- 適正な姿勢=相手に対して体を正面に向けて技を出す
- 打突部位を刃筋正しく打突=面・小手・胴・突きを竹刀の刃部で正確に打つ
- 残心あるものとする=打って終わりではなく相手に意識を残す
なるほど!1つずつ考えると分かりやすいですね!
この4つ条件を満たした技が、試合で一本と認められる技となります。
もし、技が当たっているのに一本にならない時は、4つのポイントのどれかが足りないということになります。
過去に「技が一本にならなかった」という経験をしたことがある人は、4つのポイントのどれが足りなかったのかを振り返ってみましょう。
有効打突とは
一本とか有効打突という言葉を聞きますけど、2つの違いがよく分かりません!
基本的には一本と有効打突は同じものと考えて大丈夫だよ!
有効打突とは、剣道の立ち合いで一本と認められた打突と覚えましょう。
先ほど紹介した一本になるための4つのポイントは、それぞれ次のように言い換えることができます。
- 気(充実した気勢)
- 剣(打突部位を刃筋正しく打突)
- 体(適正な姿勢・残心)
つまり、気剣体が一致した技こそ有効打突となります。
ちなみに、剣道の昇段審査で行われる筆記試験の問題で、「有効打突について説明しなさい」という問題が出題されることもあります。
試合で一本を取るためだけでなく、長く剣道を続ける上でも有効打突の条件についてはしっかりと理解しましょう。
参考:剣道の段位とは?称号や段級位のルールを徹底解説!【昇段審査のコツ】
残心とは
剣道の残心とは、「打突をした後に油断せず、相手のどんな反撃にも対応できるような気構えと身構えを示すこと」とされています。
残心について、もう少し具体的に説明すると次のようになります。
- 技を打った後、相手の横を通り抜け(引き技の場合は後退)適切な間合いを取る
- 技を打って間合いを取った後、素早く相手に竹刀を向けて反撃に備える
- 技を打つ瞬間、一本を取る気持ちを持って全力で技を出し切る
つまり、残心とは「打った後」と「打つ瞬間」の2種類の心構えということになります。
一本の基準として紹介した、4つのポイントの中でも残心は特に重要です。
なぜなら、試合の審判は打った技に残心があるかという部分に注目して一本かどうかを見極めているからです。
打突が当たっているのに一本にならないという悩みを抱えている人は、正しい残心が取れているかを確認しましょう。
正しい残心を身に付けることで一本を決めきる力を得ることができます。
惜しい技を確実に一本とするために、常に残心を意識した稽古をしていきましょう。
別の記事でも残心について詳しく解説していますのでぜひこちらも参考にしてください。
参考:剣道の残心とは?実際にはどうするのが正しいのか徹底解説!【一本にするのに重要】
まとめ
以上で、剣道の一本の条件についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
技を一本にするためには色々な条件があるんですね!
普段の稽古から一本になる基準を意識することで試合でも一本を取る力が身に付いていくよ!
試合で一本が取れるようになると大会でも活躍することができるため、今よりももっと剣道が楽しくなります。
試合で確実に一本がとれるように、一本となる条件を常に意識して試合や稽古に臨んでいきましょう。
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