剣道をするためには様々な道具を用意しなくてはなりませんが、中でも特に重要な物が竹刀です。
竹刀には様々な種類があり、長さの他にも形や素材などに違いがあります。

えっ、じゃあ長くて軽い竹刀を用意したほうが試合で有利になるんじゃないですか?

確かにそれができれば有利だけど、公式戦で使用できる竹刀には決まりがあるんだよ!
竹刀は種類が多いため、どんな竹刀を選ぶべきか分からない人も多くいます。
ということで、今回は剣道で使う竹刀の正しい選び方についてご紹介していきます。
この記事はこんな方におすすめ
- 剣道未経験顧問の皆様
- 自分に合った竹刀の選び方が分からない中学生・高校生
竹刀の種類

竹刀には様々な種類がありますが、主な違いは次の3つ部分となります。
- 竹刀の長さ
- 竹刀の素材
- 竹刀の形
それでは、上記の3つの違いについて紹介します。
竹刀の長さの種類
竹刀の長さは「尺・寸」で表記されており、尺寸それぞれの数字をとって「3.9(さぶく)」等と呼びます。
竹刀の長さの目安は次の一覧の通りです。
- 3.0(さぶぜろ)・・・93センチ
- 3.2(さぶに)・・・99センチ
- 3.4(さぶよん)・・・105センチ
- 3.6(さぶろく)・・・111センチ
- 3.7(さぶなな)・・・114センチ
- 3.8(さぶはち)・・・117センチ
- 3.9(さぶく)・・・120センチ
この他にも、幼児向けの2.6や2.8といった短い竹刀もあります。
竹刀が長くなるにつれて、竹刀の重さも増えることもあわせて覚えておきましょう。
竹刀の素材の種類
竹刀に使われている竹の素材は主に次の3種類となります。
- 桂竹・・・最も安価で流通量が多い竹刀
- 真竹・・・桂竹と比べて高価だが耐久性や表面のツヤなどの品質が高い
- カーボン・・・竹と比べて耐久性が高いが、重みがあり実戦には向かない
それぞれの素材ごとに特徴がありますが、1番安価な桂竹製の竹刀でも十分に試合で使うことができます。
竹刀は消耗品ということを踏まえると、中高生には桂竹製の竹刀が向いています。
竹刀の形の種類
代表的な竹刀の形は次の4種類となります。
- 胴張型竹刀・・・竹刀の先端が細く手元に向かって太くなっている
- 直刀(古刀)型竹刀・・・竹刀の刃部が均一の太さとなっている
- 柄太型竹刀・・・柄が標準よりも太くなっている
- 柄細型竹刀・・・柄が標準よりも細くなっている
以上のように、竹刀の「刃部の形」と「柄の形」の2箇所に違いがあります。
形による価格差はほとんどありませんので、色々な竹刀を試してみましょう。
公式戦の竹刀規定

公式戦で使用できる竹刀は、全日本剣道連盟の「剣道試合審判規則・細則」で定められています。
試合審判規則・細則の竹刀に関する規定をまとめると次のようになります。
- 竹刀の素材は竹製か全日本剣道連盟が認める化学製品とする
- 竹刀の構造は四つ割りとする
- 竹刀の安全を損なう加工(中に異物を入れる等)をしないこと
上記の3つに加えて、下の図で定められた長さと重さの基準を満たさなくてはなりません。

以上のことを踏まえると、中学生は3.7、高校生は3.8の竹刀が規定に合った竹刀となります。
正しい竹刀の選び方

自分に合った竹刀を選ぶ前に、正しい竹刀の選び方の前提である次の3つを押さえておきましょう。
- 中学生は3.7、高校生は3.8の竹刀を選ぶこと
- 男子用と女子用の竹刀を間違えないように選ぶこと
- 日本剣道連盟の基準に適合した竹刀の証明である「SSPシール」が貼られている竹刀を選ぶこと
この3つに注意するだけで、公式戦で使うことができる竹刀を選ぶことができます。
上記を踏まえた上で、竹刀の形ごとにどんな人に向いているかをご紹介していきます。
胴張型竹刀が向いている人
胴張型竹刀が向いている人は次のような人です。
- 試合で手数を多く出したい人
- 打突の強さよりも振りの速さを優先したい人
- 出端技や返し技が得意な人
胴張型竹刀は、手元側に重心が寄っていて竹刀の先端が軽く感じることが特徴です。
先端が軽いため、素早い竹刀さばきが必要となる出端小手や返し胴など、応じ技が得意な人に向いた竹刀となります。
直刀(古刀)型竹刀が向いている人
直刀(古刀)型竹刀が向いている人は次のような人です。
- 振りの速さよりも打突の強さを優先したい人
- 中心を割って面などの跳び込み技が得意な人
直刀型竹刀は、胴張型と比べて重心が先端に寄っていることが特徴です。
先端に重心が寄っているため、小さな振りでも強い打突をすることが可能となります。
一方で、出端技を打つ際の素早い竹刀さばきがやや難しくなってしまいます。
そのため、応じ技よりも遠間から積極的に技を出す剣道スタイルの人に向いている竹刀となります。
柄太型竹刀が向いている人
柄太型竹刀が向いている人は次のような人です。
- 手が大きく握力が強い人
- どっしりと構えて出端技を狙いたい人
柄太型竹刀は、胴張型竹刀と同じく手元に重心が寄っていることが特徴です。
胴張柄太型竹刀を選ぶことで、竹刀の先端が非常に軽く感じることができます。
一方で、柄が太いことから竹刀を振る時に握力が必要となるため、手数を多く出す剣道スタイルには向いていません。
どっしりと構えて相手の動きに対してカウンターを狙う剣道スタイルに向いている竹刀となります。
柄細型竹刀が向いている人
柄細型竹刀が向いている人は次のような人です。
- 手が小さく握力に自信がない人
しっかりと竹刀の柄を握り込むことができないと、強くて冴えのある打突はできません。
普段使っている竹刀が太すぎて振りづらいと感じる人は、柄細型竹刀を試してみましょう。
自分の手のサイズに合った竹刀を使うことで悪い癖が付くことを防ぐこともできます。

ちなみに私は柄細竹刀が一番しっくりくるよ!
まとめ
以上で、竹刀の正しい選び方についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

公式戦の竹刀規定について理解できました!色々な種類の竹刀があって奥が深いですね!

竹刀の種類が変わるだけで技の出しやすさが変わるから、自分に合った竹刀を見つけることがとても大事だよ!
剣道にとって竹刀は、使う竹刀が変わるだけで構えや打突の感覚も変わるほど非常に繊細な道具です。
そのため、試合や審査で実力を発揮するためには、自分に合う竹刀を使うことが重要です。
今回紹介した竹刀の選び方を参考にして、自分に合った理想の竹刀を見つけ出しましょう。

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