柔道や剣道、相撲などの競技種目は「武道」と呼ばれ、他のスポーツとは異なる特徴を持っています。

たしかに、明確な違いを言えないですね!

知っていれば説得力ある指導になるよ!
一般的に、武道は日本の伝統的な武術に由来し、スポーツとは異なる理念や目的を持っています。
しかし、この違いを明確に説明することは難しいかもしれませんね。
ということで、今回は武道とスポーツの起源を辿り、両者の違いについて解説します。
この記事はこんな方におすすめ
・初めて剣道部の顧問になった
・武道とスポーツの違いを知りたい
日本伝統の「武道」とは?

日本の伝統的な「武道」には、剣道、柔道、空手道、相撲道などがあり、いずれも「道」という言葉が付いています。
この「道」とは、過程やプロセスのことを指し、自分自身の生き方という意味もあります。
つまり、「武道」とは、技術の習熟を追求するだけでなく、自分自身の生き方を見つけ、実践することを目指すものです。
「武道」という言葉は、江戸時代の武士道から由来しています。
武士道とは、武士の思想やサムライスピリット(武士道精神)を指し、自分自身の内面と向き合う強さを表す道徳的な考え方です。
武術の練習によって得た力や技で他者を圧倒するのではなく、むしろ内面を磨くことに重点が置かれています。
明治維新以降、古武術が発展して「武道」が誕生しました。
古武術とは、日本古来の剣術や柔術、相撲などを指し、明治政府はこれらを学校の必修科目とすることを決めました。
その際に、武術の稽古によって技術を習得すると同時に、内面を磨き、人格形成するという武士道の理念が取り入れられたのです。
剣道の歴史の詳細についてはこちらにありますのでぜひ併せて参考にしてください。
武道とスポーツの違いとは?

武道とスポーツの最も明確な違いは、勝敗に対する感情表現です。
サッカーやバスケットボールなどのスポーツでは、得点を獲得するたびに仲間と抱き合って喜びを表現しますが、剣道や柔道では一本を取った後の姿勢までもが問われ、勝敗に直結する場合があります。
この違いの根源は、それぞれのルーツにあります。
武道は武士という職業・仕事から始まりました。
武士たちは悪人を成敗したり、丸く治めたりする役割を担い、命がけの職業であったため、自制心や高い精神性が求められました。自らを律する侍としての心得が武士道であり、武道へと受け継がれています。
一方、スポーツの語源はラテン語のdeportare(デポルター)であり、「仕事から離れる」という意味があります。
スポーツは余暇の楽しみや遊びから始まったものであり、武道とは正反対の起源を持っています。
感情表現の違いも、このルーツに由来していると言えるでしょう。
大きな違いは残心の有無
武道には「残心」という言葉があります。
これは、見事な一本を決めた後でも気を抜かず、次の攻撃に備える心構えをすることを指します。
一方で、サッカーや野球、バスケットボールなどのスポーツでは、勝利後に大きな喜びを観客とともに盛り上がることが一般的です。
このように、武道とスポーツでは感情表現に大きな違いがあります。
武道においては、常に平静を保ち、勝っておごらず負けてくじけずといった節度ある態度が求められます。
これは、武士たちが生死をかけた戦いの中で身につけた心構えの名残りであり、相手への敬意の表れでもあります。
特に剣道では、残心のない一本は取り消される厳しいルールがありますよ。
伝統的な日本の武道の種類

武道と呼ばれる日本の伝統的な運動文化には、剣道、柔道、弓道、相撲、なぎなた、空手、少林寺拳法、合気道、銃剣道の9つの種目があります。
これらの種目では、技術だけでなく、心と体を鍛えることが重要視されています。
つまり、技術を磨くことと心を磨くことは同じことであり、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養うことが人格形成の大切な道であるとされています。
武道とスポーツの違いのまとめ
以上で、武道とスポーツの違いについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

なるほどね、たしかに剣道はガッツポーズとかしないですもんね!

その辺が、剣道のいいところだよ!
「武道」は、武士道の精神や道徳を継承し、武術を修練することで人格形成を促すことを目的としています。
一方、「スポーツ」は、フィジカルな能力や技術を競い合うことに主眼を置いており、人格形成は二次的な役割になっています。
ただ、「スポーツ」においても、その修練のプロセスで人格形成がなされることは間違いありませんよ。
目の前のことに真摯に向き合って頑張ってくださいね。

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