剣道の試合にも様々なルールがありますが、初心者や初めて試合に出る人はルールが分からないこともありますよね。

初心者チームで試合デビューするんですけど、ルールを覚えていない子もいて不安です!

ルールが分からないと不安を感じるよね。でも大丈夫!しっかりルールのポイントを教えるよ!
事前に試合のルールを知っておくことで、気持ちに余裕をもって試合に臨むことができます。
しっかりとルールを確認した上で試合に挑んでいきましょう。
ということで、今回は剣道の試合のルールについてご紹介していきます。
剣道の試合の基本ルール

剣道の試合のルールは全日本剣道連盟の試合審判規則細則で定められています。
試合審判規則細則には様々なルールが定められていますが、最も基本となるルールは「試合進行」に関するルールです。
試合進行に関するルール
試合進行に関するルールで押さえておくべきポイントは次の通りです。
- 試合時間は大会で定められた時間(規定上は5分ですが、中高生の試合では3~4分が多いです)
- 試合は3本勝負で先に2本取った人が勝ち
- どちらかが1本を取りそのまま試合が終了した時は1本を取った方が勝ち
- 団体戦の場合、勝敗がつかなかった場合引き分け(個人戦・団体代表者戦は延長戦)
また、上記の他にも試合会場への入退場の仕方にも次のようなルールがあります。
- 試合開始前は試合会場内に入り、9歩の間合いで礼をする
- 9歩の間合いから3歩で開始線まで進み蹲踞する
- 審判の「始め」の合図で立ち上がり試合を始める
- 審判の止めの合図で開始線に戻る
- 試合終了後、審判の「勝負あり」「引き分け」の合図で蹲踞する
- 竹刀を収めてから立ち上がり、相手から目を離さずに5歩後退して礼をする
- 礼をした後も相手から目を離さずに下がり、試合場から退場する
出入りのルールを徹底するだけで、まとまったチームに見えます。
試合展開だけではなく、試合以外の動きもしっかりと意識しましょう。
有効打突とは?
有効打突とは、試合で「面・小手・胴・突き」を取った時の一本のことです。
有効打突と認められる技は、次の条件を満たした技となります。
- 大きな声を発声する(ヤー!メーン!など)=充実した気勢
- 相手に対して体を正面に向けて技を出す=適正な姿勢
- 面・小手・胴・突きを竹刀の刃部で正確に打つ=打突部位を刃筋正しく打突
- 打って終わりではなく相手に意識を残す=残心あるものとする
上記のどれか1つでも欠けてしまうと一本とは認められません。
試合で確実に一本を取るために、有効打突の条件を意識した稽古を重ねていきましょう。
有効打突の条件についてはこちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
参考:剣道の一本の条件とは?有効打突や残心まで徹底解説!【勝つためには超重要】
剣道の反則とは?

剣道の反則とは試合での禁止行為のことで、試合中に反則を2回取られると相手の一本となります。
試合中の反則行為は次の通りです。
- 不正用具の使用
- 場外反則
- 竹刀落とし
- 暴力行為(足掛け・抱え込み・不当な押し出し・竹刀の叩き落とし)
- 不当な中止要請
- 相手の竹刀や自分の竹刀の刃部を触る・抱え込む
- 戦意のない行為
- 時間空費
- 不当な鍔競り合い・竹刀の肩掛け
反則の基準についてはこちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひこちらも参考にしてください。
参考:剣道の試合での反則とは?反則の種類や反則の判断基準を徹底解説!【重要】
上記の中で、不正用具とみなされる規格外竹刀を使った場合は失格となります。
それ以外の反則は、反則1回となります。
道具に関するルール

道具に関するルールは、「服装や防具に関するルール」と「竹刀に関するルール」があります。
服装や防具のルール
試合での服装のルールは次のように定められています。
- 剣道着の袖は肘が隠れる程度の長さ
- 赤・白の目印(タスキ)を胴紐の交差する位置に着ける
- 垂の中央に名札(垂ネーム)を着ける
- 医療上必要な場合は試合の公正性を損なわない範囲のサポーターが装着可能
サポーターについては、足裏に革やゴムが付いた足袋等は大会の規定で禁止されていることが多いです。
大会の規定によって、違反サポーターは失格となる場合がありますので注意しましょう。
また、垂に着ける名札は試合審判規則細則で次の図のように提示されていますので参考にしてください。

防具のルールについては試合審判規則細則で次の図のように決められています。

図の中に記載はありませんが、面紐が長すぎると審判から注意を受けてしまいます。
結び目から肩までの長さを目安に面紐を切って調整しましょう。
服装や防具の違反は注意のみで終わることが多いですが、ケガ防止のためにルールに合う道具を身に付けましょう。
竹刀のルール
服装や防具に比べて竹刀に関するルールは厳しく、違反すると失格処分となります。
竹刀のルールのポイントは次の通りです。
- 竹刀の素材は竹製か認められた化学製品とする
- 竹刀の構造は四つ割りとし、安全を損なう加工をしない
- 別表で定められた規格を満たした竹刀を使う
長さや重さ等を示した表は次の図となります。

中学生であれば3.7の竹刀、高校生は3.8の竹刀をそれぞれ試合で使いましょう。
竹刀の正しい選び方についてはこちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
参考:剣道の正しい竹刀の選び方は?竹刀の種類や選び方を徹底解説!【超重要】
コロナ禍でのルール

新型コロナウィルスの感染流行から、試合審判規則細則で定められているルールの他に「新型コロナウイルス感染症が収束するまでの暫定的な試合審判法」が適用されています。
内容をまとめると次のようになります。
- 意図的な時間空費や防御体勢で相手に接近しない
- 鍔競り合いになった時は、一呼吸を目安に素早くお互いの剣先が触れない距離まで離れる
- 相手から離れる時はお互いに技を出さず、竹刀を押さえつけたりしない
- 面マスクは口と鼻が隠れるように着ける
- 口元が隠れる面シールドを着ける
マスクやシールドの着用は必須で、着用しないと着装違反となります。
また、長時間の鍔競り合いをしたり、離れようとする相手を追いかけると反則となってしまいます。
コロナ対応ルールでは鍔競り合いに関する内容が多く、間合いの攻防からお互いに技を出すことが推奨されています。
積極的に鍔競り合いを解消し、間合いの攻防からの技で勝負を仕掛けていきましょう。
剣道の試合のルールのまとめ
以上で、剣道の試合のルールについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

有効打突や反則以外にも様々なルールがあるんですね!大会前に知ることができてよかったです!

初めて試合に出る人に対しては、周りの指導者や経験者がしっかりとサポートしてあげようね!
初めての大会は不安でいっぱいですが、この経験は今後の成長に必ずつながります。
より良い経験となるように、今回紹介した試合のルールをしっかり理解した上で大会に臨みましょう。

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